捕縄術修練.4 - 縄選択編
慣用編で言いましたが、縄にも色々と種類があって、同じ素材の縄でも、太さや生成方法で、しなやかさ・強度なども変化します。
おそらく、絵の資料用としてや、そういったプレイを行うなら
見た目も重要視しないとでしょうが、
犯人を捕まえる時などでは見た目はまずいらないでしょう。
そんな物より、強度や耐久性を重要視しないといけません。
どういう用途に使うかで ものを選ぶのは重要そうです。
まず、何だかそっち系のプレイというか緊縛とか聞くと麻縄という印象があるひとも多いかもです。
強度はそれなりで、細いのから太いのまで色々とある他、
比較的ほどけにくい、人体を傷つけにくいなど、メリットは多いです。
しかし、これには重大な難点があり、何も考えずに選んで使うと相手に負担をかけます。
麻縄と一言でいっても種類が多く、このような用途の場合は、ジュート縄を探す必要があります。
また、ジュート縄であってもそのままだと使い勝手が悪い他、かなり毛羽立っていたりするので、
「なめし」という工程により予め、よい状態にしないとなりません。
さらに、なめるには、馬油などが必要だったり、
煮るなり火を使うなり擦るなりと面倒で、ちょっと縛ってみたいとするにはハードルが高いです。
実をいうと、なめし済みの麻縄も売ってたりしますが、まず一般の店舗では手に入らないので、
そういうお店にいくか、ネットで購入する必要があります。
また、そういったものは価格もそれなりです。
続いて、綿ロープですが、比較的綿ロープは扱いやすいが、伸縮性が麻縄より強く、
麻縄と比べるともろもろ危険といわれています。
ただ、跡がつきにくいと言われているほか、安価、毛羽立ち等もないので、なめしの工程が不要など
そういった理由から、軽いプレイ用としてはこれが推奨される事も多いようです。
人を縛るには「麻縄かこれか」といわれるほどポピュラーな縄らしいです。
次に、金属ワイヤーですが、如何せん曲がりづらく、使うにしても直径1mm以下である必要があります。
強度はダントツですので、上手くやれば拘束目的では最強かもしれません。
しかし、引きちぎれる心配はなくとも、ほどける可能性がありそうです。
最悪、専用の留め具や溶接が必要ですが、そこまでやるなら手錠でいいのではと言う気がします。
また、一本が細いとそこに負担がかかりすぎてしまうので、その辺も注意が必要そうです。
タコ糸はしなやかで扱いやすい印象ですが、
細い物が多いので希望した太さのものを見つけるのが難しいかもしれません。
ゴム・樹脂系のロープおよびホースなどについては、非常に伸縮するので、体を圧迫しやすく危険な印象。
また、ゆるめに結べば引き伸ばして、すっぽ抜く事ができそうです。
イマイチ拘束には むかなそうです。
意表をついてビニール紐も検討してみます。
驚くほど安価。多分使い捨て可能なレベル。
入手しやすく、軽量で持ち運びに向くなど、考えて見ればメリットが多いです。
他、しなやかすぎるのでキツく縛ればほどきにくい――というか、縛った当人すらほどけなくなる可能性も。
しかし、多分近場にゴリゴリできるものがあれば比較的短時間で切れるほどヤワ。
見た目もあれなので、そういったプレイやら、絵の参考資料としても使いにくいです。
最後に、クレモナロープです。
クレモナの商標や材質については調べてもらうとして、比較的安価で、扱いやすい印象です。
特に4.5mmの柔目にゆんだ金剛打はかなり扱いやすいです。
ただし、柔目にゆんだ金剛打は伸縮性が強く、強度はかなり低い上、
滑りは良いので、何も考えず力任せにやると摩擦により相手を傷つける可能性もあります。
ほかにも、マニラ、ポリエチレン、イージーロープなどさまざまなロープがありますが、
全部語っていたら大変な事になるので割愛します。
纏めますと、そういったプレイ用途の場合は、キチンと加工した麻縄。
縄跡が気になるほか、初めて腕を軽く結ぶ程度であるなら、安価で入手しやすい綿ロープの金剛打。
触ってみた感じ、クレモナロープでも問題ないと思います。
(ただし、クレモナロープは比較的新しい縄なので、実歴や文献がほぼない点信用はできません)
なお、私の所有している縄の所為かなめしの仕方が悪いのかは分かりませんが、
麻縄は毛羽立ちの処理をして油を染み込ませても、綿ロープほど肌触りは良くならない気がします。
ソフトに行きたいなら、麻縄は避けた方がいいかもしれません。
拘束用としてなら、なめた麻縄があるならそれでもいいですが、
今から準備するとなると、麻縄系は準備が手間なのであまりオススメしません。
また、先言ったように、麻縄にも種類があるのでいい加減には選べません。
擦って相手を傷つけないように注意しながらやれば、綿ロープやクレモナロープで良いと思います。
まとめてみて分かりましたが、結局、用途違えど人を縛るという意味では
行き着くところは同じのようです。