なぜ、乗算レイヤーは乗算レイヤーなのか
フォトショップなどで乗算レイヤーといえば、基本的に色が黒に近くなります。そして、基本的にパソコン(RGB)で色の値が高くなると白に近くなりますが、
なぜ、乗算なのに色が黒に近くなるのでしょう。
実を言うと、乗算レイヤーの計算式は、「下レイヤーの色×乗算レイヤーの色」で間違いありません。
これは、0~1までの間で表示した時で、RGB0~255で計算する場合は、
「下レイヤーの色×乗算レイヤーの色÷255」になります。
なので、結果的に言えば、やっぱり黒に近くなります。
この計算式が頭に入っていれば、どうすればどうなるのかを頭の中でエミュレートする事ができます。
例えば、FFFF00(イエロー)の上にFF00FF(マゼンタ)の乗算レイヤーを置くと、
R要素(赤):FF*FF(/FF)=FF
G要素(緑):FF*00(/FF)=00
B要素(青):00*00(/FF)=00
結果、FF0000で赤になります。
この手の詳しい計算式に関しては、フォトショップのヘルプ……より、
意外にも吉里吉里2のリファレンスの方が詳しく載っています。
【吉里吉里2:グラフィックシステム】
ただ、実際問題、数式が並んでても良く分からないという人の方が多いと思うので、
ツールを開発するなどではなく、単に絵を描く人ならフォトショップのヘルプの方が分かりやすいです。
【Adobe Photoshop CS5 * 描画モードの説明】
……が、ぶっちゃけてしまえば、絵を描くのにこんな理論はたぶん必要としません。
絵描きで、ブレンドモードの計算式が頭に入っている人は、
全体量の0.01%居るか居ないかぐらいではないでしょうか。
【今日の一枚】